こんにちは、今週のブログは弊社の各モールコンサルタントで各モールの得意、不得意や使い分けについてチーム内メンバーをピックアップして、ディスカッションした内容をお届けいたします。
<トークテーマ>
・得意な業種ってある?
・各モールのイベントについて
・販促の仕方も違うよね?
・ギフトってどこが強い?
<ディスカッションメンバー>
モデレーター
:特に楽天のメーカービジネスに詳しいコンサルタント。コスメ、飲料ジャンルが特に詳しい
Amazon先生
:元アパレルメーカー出身でAmazonの担当を実施。Amazonのベンダービジネスに詳しいコンサルタント
モール先生
:Yahoo!(ヤフー)ショッピングではメーカー公式店の店長も。楽天、ヤフーに詳しいコンサルタント
店舗先生
:幅広くモールコンサルの経験があるが、特に楽天店舗に詳しいコンサルタント
モデレーター
Amazon、楽天市場、新生ヤフーショッピング(Yahoo!ショッピング)3モールの使い分けなど今後のEC拡大にヒントになれば!という事で、まずは各モールの得意な業種(カテゴリ)を伺います。
Amazon先生いかがでしょう?
Amazon先生
日用品系はやはり強いですね。シャンプーとかコスメなど。あとガジェット系の品揃えも多く、特に男性利用ユーザーの指示も強いかと。
モデレーター
すぐ必要なもの、特に日用品などはすぐ届けて欲しいという点でAmazonは強いですよね。苦手な業種(カテゴリ)などはいかがでしょうか?
Amazon先生
苦手までとは言わないですが、楽天市場と比べると食品系は弱いかなという印象です。Amazonでも成功している企業は多いですが、比較的というレベルですが。出品のそもそものハードルが高くてどの代理店やメーカーから仕入れているかの申請が必要というのも影響はしているかと思います。
モデレーター
確かに「蟹」「おせち」とか楽天の方が食品は強い認識があります。ただペットボトル飲料やお酒とかでいうと、RTD系(Ready To Drinkふたを開けてすぐにそのまま飲める飲料)はAmazonが強いですよね。定期便もありますしね。
また単価が低いものを(配送の人に申し訳ないと思いながらも)買いやすいですよね。メーカーからご相談受けていても、Amazonと楽天とだと組み方違いますし。定期便は強さを活かした戦略も練れますよね。
店舗先生、楽天市場ってどうですか?
店舗先生
定期便でいうと、実は楽天もサプリメント系等は定期購入強いんですよ。
モデレーター
え、メーカー目線が強めか私的には強いイメージなかった!定期便といえば、Amazonと思っていました。
店舗先生
サプリメントや栄養ドリンクは結構成功している店舗さんが多いですよ。価格帯のベースが一定のものは定期購入が、結果お得になるので。楽天全体でいうと、やはり定期購入は厳しいところもあるかもしれませんが。
モデレーター
そうなんですね。サプリメントとかも成功すると、大きく売上を伸ばしている店舗さん多いですもんね。
モール先生、楽天の強いカテゴリってどちらになりますか?
モール先生
インテリア・寝具、スポーツ・アウトドア、家電は特に大きいですね。また、ふるさと納税も圧倒的ですが、それを除いても先ほどの話でもありましたが、食品や嗜好品によるお酒が強いですね。プライベートブランドの食品等は本当に強い!購入件数でいうとコスメや日用品も購入頻度の兼ね合いからも多い認識ですね。
モデレーター
※上記はRakutenBRAND PLACEの看板ビジュアルのひとつ こちら⇒ https://event.rakuten.co.jp/brand/
Amazonでコスメという話が出ましたが、コスメは楽天の世界観を維持できる部分がやはり強いと思っています。百貨店コスメは出店も増えましたよね。チラシ系のところでの掲載に並びたくないというご意見はよく、楽天でコンサルタントをしている時代に頂戴しましたが、楽天ラグジュアリービューティ(Rakuten Luxury Beauty)、ブランドデイ(Rakuten BRAND DAY)など、ブランド・エクイティを守りつつ世界を守るデザインの窓口や企画を用意して強化しているようです。(自分の得意分野すみません笑)
続いて、ヤフーショッピングの強い業種、カテゴリっていかがでしょうか?
モール先生
ファッション、食品、家電ですかね。ZOZOTOWN Yahoo店やLOHACO Yahoo!店とかも強いですしね。ZOZOTOWN Yahoo店は22年4月からポイント10%毎日ついているので、余計強いかなと。
別途ブログでも取り合げておりますが、各モールのイベントについて深堀りして行きます。
モデレーター
Amazonは3大セールがありますね。
Amazon先生
イベントインパクトは年3回で、新生活セール、BLACK FRIDAY(ブラックフライデー)、PRIME DAY(プライムデー)があります。頻度が少ない分、売上のインパクトが大きいです。期間的に長いのは、BLACK FRIDAYで期間が短い分、PRIME DAYの瞬間風速は大きいですね!
モデレーター
メーカー目線で見ると、セール期間って長いのと短いのはどちらがいいでしょうか?
Amazon先生
短いほうが良いですね。BLACK FRIDAYでも始まりと最後が大きい。安売りの時期を短くしたいし、他の卸先の目線もありますし(笑)、 短い方がありがたいのかなと。
モデレーター
タイムセールは定期的に行われていますが、実施は毎月エントリーしていましたか?
Amazon先生
自身出身のブランド経験でいうと、やはり毎月エントリーしていましたね。売上目標を達成するためには定期的にセールはエントリーしながらやっていました。セラーだと自由度が上がりいいですよね。
逆に、店舗先生、モール先生に聞きたいのですが、楽天ってセールがあんなに多くて、正直良さがわからないのですが、どう使い分けされているのですか?
店舗先生
セールの頻度は多いけど確実に売上が上がるし、セール対策をしないと他の店舗にシェアを奪われるので、店舗としてイベント対策は重要ですね。スーパーセールはだいぶ大きいイベントでサーチ申請しないと土台に乗れないとかあるので、数は多いけど店舗にとっての重要性は下がらない。定期的なイベントでどれだけ積み重ねるかが重要と思っています。
モデレーター
結構、お気に入り登録に入れておいて、イベント期間に買い物をするユーザーって多いですよね。ちゃんと、リテンションもしてくれるし。急いでほしいものは、Amazonで買うけど、定期的に買ったり、欲しいもので検討している物は楽天でお気に入り登録に入れておいて、セールイベント期間中に買い物をするという使い分けも、ユーザーがされている印象ですよね。
モール先生
今のお話通り、ユーザーに関しては多さは感じにくいのじゃないでしょうか。買いたいときのチャンスが多くある。人が集まるという再現性があるので、対策をしやすいかと思います。またイベントはプライベートブランドを持っている店舗さんは強いですよね。
Amazon先生
アルゴリズムに乗るために上位表示のるという意味では一緒ですね。Amazonも売上をとって追い続けないといけないから、、、そういう事ですね。
モデレーター
ヤフーショッピングはモール統合によって、イベント変わったと思いますがいかがでしょうか?
モール先生
ヤフーは今まで、日曜日がお得、ソフトバンクのキャリアの優遇、プレミアム会員の優遇、PAYPAYユーザーが優遇などいくつも優遇のプラスポイントがたくさんありましたが、統合後は「誰でも」施策になり、正直山が減りましたねね。超PayPay祭は引き続き実施しているようですが、以前よりなだらかな印象。
モデレーター
売上の山がない分、逆に販促仕掛けづらい状況ですか?
モール先生
メリハリある方が、販促の投資やしやすいかもしれないですね。
店舗先生
ヤフーショッピングはは厳しい部分はありますが、メリットも多いですよ。LINEギフトとの連携が強味で、LINEギフトの出店が出来て簡単に増やせる点がいいと思っています。定期便だけ自社サイトに誘導するのにも使えますし。
モデレーター
外部リンクOKだからこその、ヤフーの自由度が効いてきますよね。
店舗先生
ストアニュースレターとかで自社サイトへの誘導が可能ですし、オウンドとの使い分けが一番柔軟性が高いですよね。
モール先生
外部連携の観点でいうと、唯一展開可能だよね。今後のID連携の観点からでも、注目度は高いですね。
モデレーター
外部連携の話になってしまいましたね(笑)ここは話を戻して季節イベントはどうでしょう?楽天はシーズナルイベント、いわゆる季節に特化したイベントも強いです。母の日やクリスマスなど、強いイベントが多いですよね。ギフトの目線でいうと、店舗の包装の力が出しやすい楽天は強いですよね。
Amazon先生
逆に自分で包装するような、例えばクリスマスのおもちゃのギフト需要はAmazon強いです。
モデレーター
確かに。母の日の、義母への送付は楽天を通じて信頼のおける店舗さんで購入、自分の子供へはAmazonでおもちゃを買っていました!ビックイベントだけでなく、改めて季節イベントを見方につける事は重要ですね。
モール先生
季節イベントはヤフーショッピングにも頑張ってもらいたいところです!
モデレーター
そうですね、ヤフーの季節イベント、今後の展開は期待したいところですね。
一旦、前編はこちらで終了となります。後半も間もなくアップさせて頂きます!